まだ少し手探り状態の感がある中、大寒の夕暮れ時から始まった第二回の専門調査会。冒頭に日本版コンパクト(NPO等の市民セクターと行政の連携に関する包括協定)の位置づけ・役割、この連携の目的は協働の効果的な促進なのか拘束力を持つことなのか…その対象は国、都道府県、市町村のどこまでなのか、NPOから地縁組織、企業までも含む「新しい公共」の担い手すべてを対象とすべきか…政策の企画立案段階から施策実施段階までを対象とするのか…などなど総論の確認が行われました。そもそも協働とは何なのか、そこからスタートしないとコンパクト等の提案を取りまとめることが難しいのでは…と、感じつつ拝聴致しました。
地域の協働ルールブックの紹介や休眠口座基金を創設し社会的事業等に活用する提案、公契約の効果を社会的価値評価する意義やその課題など各委員が多様な視点から話をされました。そんな中、吉田委員が新たな市民参加のかたち「市民討議会」の立案、策定スキーム、評価プロセス等への制度導入のあり方の検討を提案!プラーヌンクスツェレ等の無作為抽出型の会議の意義を多くの委員は理解されておられるようで、日本版コンパクト等の提案と並行し「新しい公共」「新しい民主主義」を推進するための仕組みづくりを検討していく…そのような流れとなることを確認致しました。
錚々たるメンバーが出席されるこの調査会。日本の未来に対し、多くの可能性が秘められていると思います。自身にとっても貴重な経験であります。「官から民へ」が行政の下請ではなく、パートナーシップという新しい理念を前提に話し合われていくことを期待しつつ…見守っていきたいと思っております。