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 現在、地方分権が進む中、また「道州制」の導入などが協議されるなど、大きく地方分権の動きがクローズアップされてきています。 これら地方自治をめぐる動きに対して、基礎自治体である市町村は、限られた財源で多くの課題に取り組まなければならないため、厳しい行政運営を迫られています。今こそ、地方自治体の独創的なあり方が問われ、独自財源の確保、地域に適した自治の手法の構築が最重要課題となっています。また、行政サービスの受け手であった住民の意識や行動もより主体的になることが求められています。独自性をもった魅力あるまちにするためには、まちづくりに対する市民意識の向上が不可欠であると考えています。その実現のためには、自分たちのまちの課題は自分たちで解決していく、という地方自治のあるべき姿に立ち返り、まちづくりに参加する機会を拡大していくことが重要です。


 現在、地方自治体は住民の声を施策に活かすため、市民アンケートやヒアリング、政策公募、タウンミーティングや市民会議などに取り組んでいます。しかし、これらに参加する住民の多くは、それぞれの分野に興味のある時間的に余裕のある限られた人々であることも事実です。そのため、偏った意見が集約されるのではないかとの懸念があります。この懸念を少しでも軽減し、市民主導による協働のまちづくりをさらに推進していくため、市民参画機会の創出を行い、市民の声なき声をくみ上げる必要があると考えます。


 当会は、ドイツから始まりヨーロッパで広く実施されている市民参加の手法「プラーヌンクスツェレ」を参考に考案した新しい市民参加のかたち「市民討議会」を関連機関や行政と連携しながら開催主体者間の情報共有や開催支援を行い、この手法の普及を目的に設立します。


平成19年10月23日



NPO市民討議会推進ネットワーク代表 吉田 純夫

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