公開討論会をはじめ、様々な青年会議所活動を通して実感したのは「これからの日本に必要なのは“普通の市民が参加してまちづくりをすること”」と言う思いでした。
もちろん、現在行政が推し進めている手法としてタウンミーティング、市長対談、公開ヒアリングなどがあります。でもこれらはみんな任意参加です。参加したい人だけが参加すると、結局いつも同じ人たちが集まって地域のことを決めてしまいます。そうではなく、今まで参加した事のない人も参加しやすい、それでいて公平で分かりやすい、民主主義的な手法が欲しいと思いました。
プラーヌンクスツェレにはそれがありました。これを考え出したドイツ人のディーネル先生はただ単なるツールとしてではなく、ナチスドイツを生んでしまった反省と教訓から、そして人が人を信じることが民主主義の原点であると言う思いからこの仕組みを考えたと言うことを聞きました。このディーネル先生の熱い思いにさらに強く胸を打たれました。
残念ながら私たちはもう先生から直接お話を伺うことはできません。しかし、人を信じようとする心が民主主義の原点であるというこの思いは遠く離れたこの日本においても引き継いで行きたいのです。青年会議所にプラーヌンクスツェレを最初に紹介した一人としても責任を果たしていきたいと思います。
明るい豊かな社会を築くことは互いを信じることから始まる。そう信じて。
事務局長 小針 憲一
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